こんにちは!トホゼロボーカル講師の大谷です!
みなさん歌うことを楽しんでますか?
さて、今回のコラムでは、歌を歌う上で一番基本的なことを書かせていただきます!
腹式呼吸って必要??
音楽の授業で学ぶこと
皆さんは、歌を歌う時に基礎として何が大切だと思われますか?
だいたいの方は、
『腹式呼吸!』
とおっしゃるんじゃないでしょうか。
そう!この腹式呼吸なんですが、、、
小学校~高校までの音楽の授業では、
とにかく『お腹から声を出せ!』と言われ続けてきた方が多いと思います。
僕ももれなく、音楽の先生に言われ続けてきましたし、そういう腹式呼吸の練習用の曲を歌わされたりもしました。
カラオケで歌ってみると・・・
で、一生懸命練習して、よし!いい声が出てると先生に誉められた!
じゃあカラオケに行って、早速あの大好きな曲を練習しよう!
『...あれ?なんか思うように歌えない...?』
音楽の授業ではすごくいい感じに歌えてたのに、
カラオケで歌うとなんだかすっぽぬけた感じになったり、
うるさくなっちゃうぞ?
あの歌手みたいに歌えない!
あの素敵なバラードを色っぽく歌えない!
なぜだー!
となった方、いると思います。
そうなんです!
実は歌は「腹式呼吸」だけでは歌えないんです!
腹式呼吸とは?
もちろん腹式呼吸は歌うのに欠かせないものなんですが、それ一辺倒では歌えないんです!
むしろ、たまに少し邪魔になったりもします。
えー!と思われる方、多いと思いますが、
腹式呼吸とは何かということをここで少し考えてみましょう。
腹式呼吸の仕組み
腹式呼吸とは、肺の下についている筋肉、横隔膜という筋肉を意識的に多用して呼吸する呼吸法です。
普通、僕らがしている呼吸も横隔膜を使っているんですが、腹式呼吸というのはこの横隔膜を大きく動かして、深く息を吸ったり、勢いよく息を吐いたりする呼吸法なんですね。
実はこの呼吸法、ふだん誰もがやっている呼吸法です。
・眠っている時、起きてる時よりも深く息を吸ったり吐いたりしますね。
・くしゃみをする時、大きく深く息を吸って、勢いよく息を吐いてくしゃみをしますね。
・咳をする時もそうです。
咳をする時に、おへその辺りを触ってみてください。
息を吸った時にお腹がふくらみ、咳をした時にお腹がへっこむと思います。
これが腹式呼吸です。
声量があるということ
これは横隔膜が大きく動いて、呼吸を大きくしているんです。
咳やくしゃみというのは、思いがけず大きな音が出てしまいますよね。
この大きな音を自在に出すための呼吸法が腹式呼吸です。
お腹が膨らむほど大きく息を吸い、瞬時にお腹がへっこむほど強く息を吐いて、『ハッ!!』と声を出すと大きな声が出たりします。
腹式呼吸で声を出すとこのように大きな声が出るのですが、それを使って歌うと大きな声で歌えるようになるんですね。
この大きな声で歌えることを俗に声量があると言われ、
絢香さんやSuperflyさんなど、歌が上手いと言われる人はみな声量がある方が多いです。
腹式呼吸の弱点は?
では、この腹式呼吸を使うとみんな絢香さんみたいに歌えるのか?
答えはノーです!
近いニュアンスは出るんですが、なぜか同じようにはならない...
なぜか?
それは体の振動が足りてないんです!
腹式呼吸では、体の振動を充分に作ることが出来ないんですね。
遠くに声が届いたり、大きな声が出るのが腹式呼吸ですが、絢香さんのように、時には優しくささやいたり、落ち着いた声が出ないのが腹式呼吸の弱点です。
チェストボイス
腹式呼吸をやめてみる?!
ではどうしたらいいのか。
まずは大きく声を出すのをやめましょう!
歌を歌うのに、一番いいのは、まず腹式呼吸を一旦やめてみることです。
意外だと思いますが、腹式呼吸というのは、実は古い発声方法でして、電気が発明される前の歌い方なんですね。
電気がない時代、当然マイクやスピーカーもありませんでしたので、3000人が入るような大きな会場で歌う時は、人力で会場の隅から隅まで声を届ける必要があったのです。
それをするのに、腹式呼吸が必要ということだったんですね。
それをやるとどういう声になるか。
知っての通り、オペラや合唱のような声になり、最悪、応援団のような声になります。
そんな声ではJ-POPなどは歌えませんね。
胸の振動を感じる
カラオケなどでマイクを使う時は、電話でよそゆきの声で話すようなトーンで、話しをするのと同じようなボリュームで歌ってみてください。
次に、肺の上辺りに手をあて、同じように歌ってみてください。
胸に置いている手に振動を感じたはずです。
これを声楽用語で胸声、英語でチェストボイスといいます。
このチェストボイスは、実はただ腹式呼吸だけで歌うよりもずっと深くてマイク通りのいい声になります。つまり声量が上がります。
絢香さんやSuperflyなど、声量があるシンガーはみんなこのチェストボイスで声量を作っています。
なので、
②胸に手を当て、胸の振動を感じながら歌う。
この2つで、あなたの歌はものすごく変わります!
憧れのあのシンガーに近づけること間違いなし!
他にもたくさんそういうテクニックがありますので、是非またこのコラムをチェックしてみてください!
ボーカル・ボイトレ講師 大谷
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