右手(弓)の練習を休んでみよう!
チェロは右手と左手で別々の動きをします。
右手が上手く弾けるようになってきても、左手を加えると思い通りにいかない…なんてことはありませんか?
また、速いフレーズや細かい音符で左手がつまずいてしまう…。
そんな時は、一度弓を置いて左手だけの練習をしてみませんか??
左手だけの練習なので、音が出せない夜間や早朝にも練習できますよ!
練習の前に注意すべきポイント!
『左手が力んでいないかをチェック!』
「左手」と書きましたが、力の入りやすい親指はもちろんのこと、腕全体や肩にも力が入っていませんか?
せっかく何度も練習しても、力んだ状態を続けていると、間違えた状態を体が覚えてしまいます。
力が入っていることに気づいたら、その度に楽器から手を離して完全に脱力した状態にします。
このように力が抜けた状態を体に覚え込ませると、力が入ってしまった時に自分自身で気づけるようになります。
力が入っていないことが確認できたら、左手のみの練習開始!
右手を使っていない分、普段は意識できないところにも気がつくことが出来ます。
左手の練習方法
左手の練習方法①:指番号に慣れる
まずは、楽器を始めたての方に向けた練習方法です。
紙に 1-3-4-2 や 2-4-1-4 など 1~4 の中の数字のパターンをいくつか書いてみましょう。
次に、A線からG線のいずれかの弦の1stポジションの位置に左手をセットします。
後は、紙に書いた指番号の通りに左手を動かすだけです。
ポイントは1→3の時は2~4の3本指を同時に押さえる。
始めのうちはどうしても3本がバラバラとなってしまい、音の変わり目が不明瞭になる原因になってしまいます。
これは1→4、2→4の時も同様です。
私はチェロを始める前にピアノを弾いていたので、はじめの頃は指番号の違いに戸惑ったこともありました。
同じような方は、こうした練習を行うことで指番号に慣れることができます。
もちろん、楽器が初めての方にも効果的です。
また、3(薬指)と4(小指)のトレーニングとしても役立ちます。
薬指と小指は普段の生活では使わない指なので集中的に練習することで、動きを良くする必要があります。
楽器が家にない方は、写真のように右腕をチェロのネックに見立てて練習する方法もオススメです。
左手の練習方法②:“省エネ” の練習
指番号に慣れたら、今度は省エネの指の動かし方も身につけましょう。
先程も触れた動きにくい3(薬指)と4(小指)をさらに練習していきます。
上記の譜例の通りに左手を動かしてみてください。
ここでのポイントは、一度弦から指を離してまた押さえる時に“省エネで動く”ということです。
例えば、レ4→シ1の時に離した3本の指を高く振り上げすぎてしまうと、再び4で押さえるときに小指が弦から遠くなってしまいます。
そうなると、2~4の指を同時に押さえることが難しくなったり、速いフレーズの時に動きが鈍くなる原因になってしまいます。
そのため、上の"○"の写真のように指を必要以上にあげずに指の移動を行ってみましょう。
この時、気付かないうちに親指に力が入りやすいので、これにも要注意です。
初心者向け左手の練習方法【まとめ】
・薬指と小指を意識して鍛える
・弦から指を離すときは必要最低限の高さで
左手の練習はまだまだ他にもありますが、今回は音を出さずに出来る基本的な練習をご紹介しました。
曲が難しくなってつまずいた時こそ、基本に戻って自分の左手がどのような状態か知ることが大事だと思います。
少しでも左手が楽になるようにぜひチャレンジしてみてください!
チェロ講師 西村
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