突然ですがサックスを吹かれる皆さんは普段ストラップを着けて練習されるでしょうか?
「そんなことは当たり前だ」と思われる方も多くいらっしゃるかと思います。
では、そのストラップの長さに注意を払って着けていらっしゃいますか?
楽器ケースを開けて先ず最初にストラップを首に掛けたっきり、
一番長いままで練習を開始してはいませんか?
実はストラップの長さと楽器の吹き心地にはとても重要な関係性が有るのです。
・頻繁にリードミスをする
・高音や低音が綺麗に鳴らない(ノイズが混ざったような音がする)
こういったお悩みを持つ方は私の生徒さんでもかなりの割合でいらっしゃるのですが、
その殆どの方が、”首から掛けたストラップが長すぎる”という事が多いです。
勿論、リードミスや音が綺麗に鳴らない原因はリードやアンブシュアの問題である場合も有ります。
しかし、きちんと鳴るリードを選んで着けている筈なのに音が満足に鳴らないとなると、
一度ストラップの長さを気にしてみてください。
具体的にどうすれば良いのかという話ですが、
1、先ずご自分が普段練習される時の姿勢をとってみてください。
座って練習される方は背筋を伸ばして椅子に浅く腰掛け、立って練習される方は両足に重心を乗せて真っ直ぐ立ちましょう。
そして座奏、立奏どちらともに共通して注意していただきたいポイントは、”顔は真っ直ぐ前に向ける”ということです。
時々俯き気味になって背中が曲がった状態のまま練習されている方がいらっしゃいますが、パフォーマンス時はともかく、練習時はせめて真っ直ぐ前を向いていた方が息の通りが良くなるので効率的に練習出来ます。
2、次に、顔を真っ直ぐ前に向けたらそのまま楽器を構えます。
この時にマウスピースの位置が低いからと言って、折角正面に向けた顔を楽器に合わせて下に向けたりしないように注意しましょう。
あくまで自分の身体を軸にして、楽器を自分の身体に寄せるつもりで構えます。
そうすると大抵の方がご自分の口よりもマウスピースの位置が低い事が多いかと思います。
そのようになりましたら、ストラップを短くしましょう。
どのくらい短くするか、その目安は先程上述した通りに真っ直ぐ正面を向いて楽器を構えた際に、マウスピースの先端が上の前歯に軽く当たるくらいまで短くします。
3、何故ここまで短くするのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。
でしたらサックスの音が鳴る仕組みを考えてみましょう。
それなりにサックス演奏経験の有る方ですともうお気付きかと思います。
リードが振動しているからですね。
ざっくり説明すると、マウスピースに装着したリードが息を吹き込むことによって振動し、その振動が管体を媒介にして音になっています。
と言うことはリードが振動しなくなってしまったら音が出なくなるのは当たり前ですよね。
ストラップ位置が低いということは自分の下唇でリードを圧迫している=リードの振動を止めてしまっているから音が出ない(掠れる、リードミスをする)ということになります。
下唇の上にマウスピースが乗る、または乗せている感覚が有る場合はまだ少しだけストラップが長いということになります。
マウスピースを下唇にしっかり付けると言うよりかは、上の前歯でしっかり抑え込むようにした方が吹きやすくなります。
実際に私の生徒さんでリードミス等に悩まされていた方にこの方法をお伝えすると皆さん劇的に音色が良くなっていらっしゃいます。
リードミスや音が掠れると言った現象にお悩みの方は、是非とも”ストラップを適切な長さにする”ということをお試しください。
サックス講師 山下
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